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わかっちゃいるけど難しい

ムシムシとした暑さを感じるようになりましたね。7月に入り、夏も本番といったところでしょうか。社会人の方には関係ないですが、学生には嬉しい夏休みが始まる時期でもあります。長期休みに入ると必ず問題に挙がるのが『宿題をいつまでに終わらせるのか?』という話題だと思います。「早く終わらせた方が後で楽」「計画的にできた方が楽」という事を頭でわかっていても、なかなか実行できませんよね。今回はそんな悩みに関連するお話です。

 

 一般的に人は未来の大きな利益の可能性よりも、目の前にある小さな利益の現実を重視する傾向があります。このような心理傾向を行動経済学では『現在志向バイアス』と呼んでいるそうです。この傾向を簡単に述べるなら『先延ばし癖』と言えばわかりやすいのではないでしょうか。目の前の欲求に影響されやすいので長期的な展望を持ちにくく、トラブルを抱えやすいと考えられています。

 

 スタンフォード大学のウォルター・ミシェル教授が実施した「子ども時代の自制心と将来の社会的成果の関連性」を調査した『マシュマロ実験』と呼ばれる研究があります。小さな部屋に入ってもらった4歳前後の子どもの前にマシュマロを一つ置き、「これを食べても良いけど、私が部屋から出て戻ってくるまで我慢できたらもう一つあげるよ」と告げて15分ほど部屋を空けます。すると60%以上の子どもが我慢できずにすぐマシュマロを食べてしまうという結果が出ました。その後の追跡調査では、我慢できた子どもたちは成績優秀でストレスに強く、自信のある青年に成長している傾向があると示されています。

 

 全てのケースに当てはまるわけではないですが、目先の欲望に振り回される事なく、自分の感情をコントロールできた方が安定した生活を過ごしやすい事がうかがえます。いわゆる『先延ばし癖』で困っている方は、「未来の自分を助ける」と思って普段と違う行動をとってはいかがでしょうか?

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