心理士自己紹介⑬
4階救急病棟へ1月に入職した心理士です。
入職してから3ヶ月が経とうとしており、通勤電車から見える桜もちらほら咲き始めました。4階病棟は、当院で一番高い場所にある病棟で、窓から見えるオーシャンビュー、海に沈む夕日は感慨深いものがあります。
日々、患者さまと関わり思うことは、自分の行為は患者さまの役に立っているんだろうか?ということです。
私は社会に出てすぐ心理職に就いたわけではなく、大学卒業後は教育業界で勤めました。どちらかというとお節介な性格で、自分が、これがいいんだ。というものを押し付けるような、場合によってはかなりはた迷惑なことを仕事としていました。
そんなある日、仕事で関わる小学生のお子さんに、会話の流れでご家庭のことを伺ったことがありました。その時、そのお子さんは私に話をしてくださり、涙をポロリと見せながら、「でも、だいじょうぶ。」と話してくださいました。
その次に会う約束をしていた日、保護者の方から、「最近少し調子が悪いので」と、お休みの連絡をいただきました。
2週間ほど経ってから、そのお子さんは元気な姿を再び見せてくれるようになったのですが、自分が話を聞いたことによって、彼が崩れてしまった事実は、私の中で大きな揺らぎとなりました。
年をとるにつれ、いろんな都合の悪いものや楽しかったはずの思い出を忘れていってる私ですが、その時の彼の涙は、まだ心の中に残っていて、それは、私が公認心理師という仕事に興味を持った、人生で2回目の出来事だったと記憶しています。
目の前の患者さまが歩まれている人生を、自立への道を、ジャマしないよ~に意識しつつ、どうやったら患者さまのこころが少しでもいい方向に向かうのか、自問自答しながら仕事に明け暮れる今日この頃です。