アロマセラピーの効果
3つのデイケアでも、アロマセラピーはよく使っています。
アロマセラピーは、主に臭覚に働きかける治療法です。
嗅覚は、人間の五感の中でも、「原始的」「直接的」と言われ、
生理反応に直接結びつく、とても重要な感覚です。
鼻腔に入った芳香成分は、大脳辺緑系に伝わります。
香りの刺激は、大脳辺緑系で古い記憶や本能行動と結びつき、
さらに視床下部へと伝わり、身体に生理反応が現れます。
視床下部は「脳の中の脳」と言われるほど重要な器官で、私たちの体の恒常性を保つために、
自律神経系や内分泌系(ホルモン調節)、そして免疫系を調節しています。
ここで重要なのは、嗅覚が大脳新皮質による知的な解釈を通さずに、
身体の生理反応に直結しているということです。
社会生活をおくるうえでのストレスは、理性や知性で考え込んでしまうことによるものが多いです。
そうしたストレスにも、理性や知性でなく、
直接脳に働きかけてリラックスを促す臭覚のセラピーは有効です。
簡単にいいますと、難しい悩みなどがあったとしても、それには影響をされにくく
リラックス効果などを得られるということです。
アロマセラピーはうつ病や認知症の治療においても有効だという最近の研究結果もあります。
直接脳に働きかけるので、アロマセラピーを行う際は、
その効果と禁忌を知っておくことが大切です。
自分の好みの香りを楽しみながら、効果を上手に取り入れられれば、
とても良いセラピーだと思います。