心理士紹介⑯
皆様、こんにちは。
今春より、当院のコミュニティーサポート部リワーク室に配属となりました心理士です。
リワーク室は、うつ病などで休職されている方の復職支援を行っている場所です。
私は当院で患者様と関わらせていただくなかで、たくさんのことを患者様から教えていただいていると感じています。
その一つが「今、自分ができていること」に気づき、それを認めてあげることの大切さです。
私たちは皆、それぞれ自分の中に「こうありたい」「こんな自分になりたい」と思う理想のイメージがあると思います。
確かにそれは、今の自分からより良い方向へと成長、あるいは変化していくための目標や指針となり、理想に近付くための行動を起こしていくことに繋がります。
しかし「理想」にばかり心がとらわれてしまうと、理想とかけ離れた「今の自分」がだめであるかのように考えがちで、そうなると、理想は今の自分を苦しめる「敵」のような存在であるようにも感じてしまいます。
しかし、本当に「今の自分」がだめなのか?を落ち着いて考えてみると、案外だめではない部分を発見できるものです。
「理想」には届いていないけれど、「今の自分」にもできていることがあるのだと気づき、それを認めてあげる。
そうすると、「理想」とも優しく付き合っていけるのではないでしょうか。
「こうありたい」という思いが顔をのぞかせた時には、同時に「今の自分にできていること」にも目を向けることが大切であり、患者様との対話においても、その大切さを分かち合えることが出来たらと思っています。
まだまだ未熟な私ですが、今後も皆様から学ばせていただくことを大切にしながら、少しでも皆様のお役に立てるように日々研鑽に努め、前進していきたいと思っています。
どうぞ、よろしくお願いいたします。